第4話

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そう聞こえてきて、お母さんが部屋に入ってきた。 その手には氷枕が持たれている。 「お母さん、あたしどうしちゃったの?」 「お風呂でのぼせてたのよ。こんな真夏に1時間も出てこないから、心配したのよ?」 そう言いながらお母さんはあたしの頭の下に氷枕を置いてくれた。 「そうなんだ……」 あの女性の姿を見てからの記憶がプツリと途切れている。 「もう12時だから、今日はもうこのまま寝なさい」 お母さんはそう言って、あたしの部屋を出たのだった。
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