第4話

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「もしかして、東能リナさんは昌史さんに会いたがってるの……?」 あたしは誰ともなくそう聞いた。 「おそらく、そうなんだろうな」 野田さんはそう言い立ち上がった。 「どこに行くんですか?」 麻葉が不安げな表情で野田さんを見る。 「決まってるだろ。昌史さんの居場所を知っているのは君の育ての親だ」 「でもっ……」 麻葉の家では昌史さんの話を口に出す事はタブーなのかもしれない。 でも、ここまで来たのなら東能リナさんの気持ちを届けてあげたい。 「麻葉のお母さんは昌史さんに会いたがってるの。それを知れば、きっと協力してくれるよ」 あたしはそう言い、麻葉を促して立ち上がったのだった。
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