第二話

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外からそう声をかけても野田さんは返事をせず、ドアは完全に施錠されてしまった。 あらら……。 もしかして今回は本当あの写真の人の事が好きになっていたんだろうか? 前回みたいに依頼者の関係者かと思っていたけれど、追い出されてしまったということは、前者の方で間違いなさそう。 と、言う事はあたしは野田さんを怒らせてしまったらしい。 慌てて表へまわってみると、お店の前には『CLAUSE』と書かれた看板が出されていて、鍵もしっかりとかかっている。 早業だ……。 あたしは仕方なく裏口へ戻り、自分の自転車にまたがった 今回はあたしが悪かったと思うけれど、ストーカーになってしまう前にちゃんと月スッポンだと伝える事ができてよかったかもしれない。 そう考え直し、あたしは来た道を戻ったのだった。
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