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☆☆☆
それから数時間後。
夕飯を食べてお風呂に入ったあたしは自室で勉強をしていた。
先生が授業中に『テストに出るぞ』と言った箇所を念入りに覚えなおす。
あの言葉が本当なら、もうテストの半分の問題を先生は暴露していることになる。
このまま先生の言葉を新じて丸暗記していけば、テストでの赤点は免れるかもしれない。
そう思い、鼻歌がこぼれる。
単純に先生が口癖で言っているだけかもしれないという考えは、見て見ぬふりだ。
そうして勉強をしている時だった。
ベッドの上に投げてあったスマホが鳴りはじめてあたしは手を止めた。
時間は夜の9時過ぎ。
今日は楽しかったから、友達からかな?
そう思いながらスマホを確認する。
するとそこには『野田さん』の文字が表示されていて、あたしは一瞬悲鳴を上げた。
野田さんの死神のような顔が一瞬にして蘇ってきてしまったからだ。
電話に出ると画面から死神の手が伸びてきてアタシを引きずり込んでしまうんじゃないか。
そんな不安がよぎる。
しかし、給料を返せなくなったあたしには後ろめたい思いがあり、その着信を無視することはできなかった。
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