第二話

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そう言うと、野田さんは鼻歌交じりにあたしから袋を取り上げると、奥の方から緑色の男性用チャイナ服を取り出した。 「ほら、これで並んで歩くとカップルみたいだろ!」 その言葉に足の先から頭のてっぺんまで虫唾が走る。 冗談にしてもひどすぎる冗談だ。 セクハラで訴えてやる。 「バカな事を言っていないで、先に着替えてください」 あたしは1ミリも笑わず、野田さんにそう言ったのだった。
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