第1章

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「素晴らしい。素晴らしいぞ!!」 無事に6つの芸を僕と虎はやり遂げた。 女王は笑い、拍手までしてくれた。なんて光栄なのだろうか。 女王の間に僕と二人きりだけでも幸せなことなのに。いや虎もいるが。 「本当にこの命令を成し遂げる者が現れるとはな。余は満足じゃ。よし、もう下がって良いぞ。」 そう言うと女王はニヤリと笑った。 この命令はただ芸を見せるだけだった。成し遂げたとしても特に報酬はなし、ただ命令に従い、女王を満足させる。それだけの命令だった。 「どうした。はよう下がれ」 女王は命令をする。 「女王。頼みがあります」 僕はお願いをする。 「奴隷を、奴隷たちを解放してください」 不思議と怖くはなかった。隣に虎が居てくれるからだろう。 女王の笑い声が響く。 「笑わせるな奴隷よ。誰一人も解放させるわけがなかろうが。無論、貴様一人でもだめじゃ」 「もし頼みを聞いてもらえないようでしたら、あなたを襲うようにと虎に命じます」 僕は脅す。 女王は笑う。 虎は話す。 「腕、悪いな」
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