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ドキンドキン
胸の奥がとてもうるさく音を立てる。
わたしを選んでくれるひとなんていないのにボタンを押した指先がまだ震えてる。
「さあ、最初のカップル誕生はだれでしょう!?」
司会者の声に榊さんの席のランプが点いた。3番の華道部の大和撫子が頬を染めて下を向いている。
光が徐々に榊さんのいる席のランプに届きそうになって―――だけど、大和撫子の想いは届かず消えた。榊さんは新体操のマドンナを選んでた。
周りからため息に似た声が上がった。
仁さんはミス西高にランプをつけてその光が届きそうになって、だけどそれも届く寸前で消えた。
同じくまたざわめいた。
「次、ミス西高だよ!」
ミス西高は初めから誰を押すか決めていたようで真っ直ぐにペンちゃんの想いと繋がった。
「やったぜ!!」
ガッツポーズのペンちゃん。
前から好きだってその想いがちゃんと届いた。
ペンちゃんやった!!
ペンちゃんは恥ずかしそうにしながらも、大盛り上がりの観客の前で見事にキスをした。
残るは…樹と奏さん。
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