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「え?」
「いえ、こっちの話ですよ」
くすっ、
榊さんがちらりと奏さんを見た。奏さんは相変わらずムスッとしたまま。
「じゃあ、榊さんの分も申し込みしておくね」
「お願いします。あ、りおさん。当日の飛び入り参加もOKですか?」
「たぶん、…いいって言ってたと思うけど」
「それならいいです」
にっこり笑う榊さんが仁さんと顔を見合わせて、
「飛び入り参加もあるかもしれませんからね」
と、わたしに片目を瞑ってみせた。
「りおさんのメイド姿が楽しみです。ついでに猫耳もつけてお願いしますね。どうせならわたしの好みで」
「榊さんが……猫耳?」
「こう見えても榊は萌え系だからな」
榊さんと仁さんがゲームに参加かあ。
なんだかみんながきゃあきゃあ騒ぎそうな気がする。
ふたりとも格好いいから。
来週の西高祭。
フィーリングゲームいったいどうなるんだろう。
そう思いながら奏さんの顔を見たら、まだ不機嫌そうに頬杖をついていた―――
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