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西高祭、土曜日当日。
わたしのクラスはメイド喫茶をやることになってて、男子は裏方以外はみんなバーテン姿で校内を回り宣伝することになってた。
「樹、バーテン姿格好いいじゃない。すごく似合う」
「そうか?サンキュ。りおもそのメイド服に猫耳、すっげえ俺好みなんだけど」
頭の上にある猫の耳を樹が触った。
「マジ、可愛いじゃん」
「ありがとう。これ榊さんが作ってくれたの。『メイド服に猫耳は萌え』なんだって 」
「それわかるなぁー」
猫耳の手触りのいい耳を離さない。
喫茶店オープンは11時。
笑いながら教室の飾り付けをしてたら、隣のクラスの男子がクレープの試食だって持ってきた。
樹の友達でペンちゃん。
「こいつもフィーリングカップルに出るんだ。よろしくな」
こいつ、ミス西高狙いなんだぜ。
樹がウインクしてそう教えてくれた。
わたしの出る組み合わせにミス西高がいるから、ペンちゃんは…わたしたち5人の相手のひとり。
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