日常

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ぐいっ 「うわっ」 なんなんだ 目の前に見える胸板にため息を付きたくなる 大体なんで魔力があるのがバレた 確かに気が抜けて少し漏れていたがそれでも父に帝でも気づくかってくらいだぞ? この会長なにものだよ しかもいままで散々人を罵っておきながら素顔を見たら綺麗だとかバカにしてんのか? 「おい」 だから顔を晒すのも家のことをバラすのも嫌なんだ 「おい!」 すぐに顔色変わるくそ共が、こいつらが将来の国を担うとか俺引っ越そうかな 「・・・おい」 ギュッっと締められ、抱きしめられてたのを思い出した 「なんだよ、離せクソが」 確かに会長はイケメンだ。それはもうアイドルレベルの セットされた金髪に俺とは対象的な透き通った空のような青 しかも俺を抱きしめる身体は適度に引き締まっていて筋肉の付きにくい俺からしたら羨ましい 「お前何者だ」 「落ちこぼれのレイカー家の長男ですが?」 「お前が落ちこぼれとはな。この国も落ちたものだ。もちろん俺も」 知ってる 「俺はお前の正体を絶対暴く。覚悟しておけ」 チュッと耳元で音が響き顔を上げるとニヤリと笑うイケメンがいた 「なにしてんだよ」 「マーキングだ」 そういうと俺を離しさっさと出ていってしまった 取り残された俺はしばらく会長が出ていった扉を見つめていた 数分後に意識を戻し、脱衣場で服を着て寮に帰った 歩きながら考えるのはさっきも会長のニヤリとした妖しい顔 おかしい どうしても頭からはなれない 忘れたいのに きっと家族以外とちゃんと話すのが久しぶりだったからかな
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