第1章

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B「すすまないね」 A「へ?」 B「本。お姉さんさっきからおなじとこばっかり読んでる。僕、推理しようか」 A「やだよ。なに、どこの小学校の子?」 B「では始めるよ。カバーが新しいし、お気に入りっぽい栞が挟まってるから、自分で買った本。自分で買った興味のある本なのに読み進められないってことは、頭の中がいっぱいになってる」 A「う」 B「で、推理されるのやだって言った。頭の中いっぱいなのは、人に知られたくない悩み」 A「むむ」 B「あと、ちらちら窓の外見てた。バスから誰か降りてくるの待ってるんでしょ」 A「…」 B「うまくいってないんだね、恋愛が。僕、占いもやってるんだ。一回3000円。高いと思うかもしれないけど、除霊とかもできるし」 A「ハイ、確保!君だね、占う占う詐欺の小学生。一瞬占ってもらおうかなって思っちゃったじゃん」 B「チッ」 A「こら!まてー!」
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