lesson 1

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「…………先生。ちょっと、いいですか?」 「………三宮、まだ居たのか?どうした?」 もう、クラスのみんなは帰ったと思ってた。 突然、現れたクラスメイト。 三宮 隆人(さんぐうたかと)。 クラスで1番頭のいい、品行方正な優等生。 俺がチラッと三宮を見ると、三宮もこっちを見てきた。 「………………………。」 「ちょっと、お話しがあって……。でも、ここでは……。」 「あー……、そうか。でも、悪ぃな。今は山口の補習を見てんだ。明日の、そうだな………昼休みじゃダメか?」 「……分かりました。じゃあ、明日お願いします。」 先生と三宮のやり取りを聞きながら、一生懸命問題を解こうとする。 ダメだ。今、先生に教えてもらって理解出来たと思ったのに、ちっとも分からねぇ。 それに、俺の後頭部にチクチク視線が刺さるのも気になる。 これ、あれだ。三宮だ。 たった今、俺をチラ見した視線で見てんだろーよ。 力のこもった、まるで俺が邪魔してるかのような嫌な目で。 ああ、モヤモヤする。 結局、三宮が帰った後ムシャクシャが治まらない俺は、明日プリントを提出するってことで、解放され家路についた。
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