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早くバレーに行きたくて、急いで向かった物理準備室。
その部屋の扉を開けようと、引き戸に手をかけた瞬間、中から聞き覚えのある声が聞こえた。
「……………………。」
この声。
やべぇ。忘れてた。三宮だ。
そうだ。昨日、昼休みにって言ってたじゃねぇか。
くっそ、遅かったか。飯食う前に、出しに行けばよかった……っ!
別に、盗み聞きするつもりなんてなかった。
ましてや、中を盗み見するなんて。
でも、引き戸が完全に閉まりきってなくって。そのできた隙間から見えたもの。
それは。
「……………………っ、!」
先生に後ろから抱き着いている、三宮の姿だった。
「先生、お願いです………。僕を、僕だけを見てください………っ!」
「……………………。」
先生は、何も言わない。
俺はふと、前に先生が俺に言った言葉を思い出した。
『本気で来るなら、受け入れてやる。』
……………………先生。
本気って、こういう事…………?
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