lesson 2

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3年生になった。 うちの学園はクラス替えがなく、そのまま繰り上がる。 先生も何事もなければ、大体同じ。 「中間テストの結果が出たが……、補習受けなきゃダメな奴、………わざわざ俺が言わなくても分かるな?」 ぐるっと。ゆっくりクラス中に視線を這わす今井先生。 えー、わかってます。わかってますよ。 よりによって、今回は物理だけが赤点でしたよ! くっそー!他のはギリギリセーフだったのに! あと、1問………っ!あと1問さえ正解してたら………っ! 頭を掻き毟りながら項垂れる俺の頭上に、チクチク刺さる痛い視線。 おいこら、そこで止まんなよ!みんなにバレバレじゃねーか!いや、バレてんだろうけどもさっ。 先生からのイターイ視線が無くなる頃、今度は、背中にじとーっとした視線を感じた。 ………………うわっ、これ、三宮だ。 言わずもがな、クラス替えがないからコイツもいる。 ああ、マジ面倒臭い。
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