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「先生、俺、さ。ちゃんと追試受けるからさ。もう、補習で勘弁してもらうのいいよ。」
「あ?何言ってんだ、お前。」
「…………先生にも迷惑かけてるし。な、そうしよう!寧ろそうしてくれ!」
パンッ!と顔の前に両手を合わせ、先生にお願いしてみる。どうかこれで納得して欲しくて。祈りを込めて拝んだ。
「……………なんだ、迷惑って。そう思うんなら、赤点とんな。」
「…………………グゥ。」
くっそ。それを言われると何も言えねえ。
俺だって取りたくてとってるわけじゃねーし。
う~………っ、何とか辞めさせる方法ねえかなあ………?
ーーーーガシッ!!
「……………ーーーーぐえっ!な、なにすんだよっ!いきなり!」
プリントを解く振りをしながら、頭を抱えて先生の説得方法を考えていたら、先生が突然大きな右手で、俺の頭を抑えてきた。
「………………吐け。」
「はぁ?」
「その足りない脳みそん中で何を隠して考えてんのか吐けっつってんだよ。」
「ひ、ひでぇ…………っ、」
足りない脳みそって……っ、そりゃ、自覚してるけどよっ。
「はよ、吐けって言ってんだろっ?」
「~~~~痛い痛い痛いっ!分かったって!言うっ、言うからっ!!」
もう!先生短気すぎるっ!
なかなか言おうとしない俺に焦れて、まるで頭蓋骨がミシミシなる位締めてきやがった!
……………本当の事知って、どう思うか。
俺、知らねえかんな……………っ。
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