第5話 あかずのコインロッカーを開けてみた

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 学校が終わって駅に戻ってくると、避けたくてもどうしてもコインロッカーが目に入ってしまった。  あのロッカーのことが気になってしかたない。  いくつものロッカーには空きを示す青い札がぶら下がっている。  しかし、「36」のロッカーには鍵がついていなかった。  まただれかが使用している。  ロッカーを通り過ぎようとすると後ろから肩を叩かれた。  声を上げてしまいそうになって息をのむ。  硬直して身じろぎできずにいると、その人は芙美の前に回り込んできた。 「これ、落としましたよ」  差し出されたのは例のコインロッカーの鍵だった。    ※  関わらなければ、怪異と交わることもなかったであろうに。
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