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私は、彗君の話を聞いて、ビックリしていた。
だって……大好きな彗君が、私に会いたくて、去年まで、同じバスに乗ってたなんて……
嘘……じゃないよね……!?
夢……じゃないよね……!?
私は、そう心の中で呟きながら、彗君を、じっと、見つめた。
彗君も、そんな私を、じっと見つめていた。
「……学校調べたり、まちぶせなんて……気持ち悪いよな……ごめんな……。」
彗君は、そう言って、苦笑いした。
「そんな……気持ち悪くなんてないよ……。
何で謝るの?
謝るのは、彗君のこと、好きとか言いながら、眼鏡かけるまで気づかなかった私の方だよ!!」
私は、そう言って、首を横に振った。
そしたら、彗君は、私を、ギュッと抱き締めた。
「この眼鏡だし、気づかなくてもしかたないよ。
俺の中学時代の友達でさえ、気づいてない奴が、何人もいるしね……。
なぁ……菜海……このまま……ずっと、一緒にいたいけど……そろそろ行かなきゃ……。
なぁ……菜海……俺が……もし……好き!って言ったら……本当に……付き合ってくれるか?」
彗君は、そう言って、私を抱き締めたまま、私の顔を覗き込んだ。
嘘……。
私……今……彗君に……告白されてる?
本当に……夢じゃないよね……!?
私は、そう心の中で呟きながら、顔を真っ赤にして、彗君を見つめた。
驚き過ぎて、声が出なくなって、彗君が、不安そうな顔をしていた。
「付き合うのイヤ!?」
彗君の声が、少し震えてた。
私は、首を横に振った。
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