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初めてのキスだった……。
まさか、大好きな彗君とファーストキスできるなんて……。
私って……なんて幸せなんだろう?
でも……初めて会った私に……何で、彗君がキスしてるの?
数分キスして、近距離で、彗君の顔が見えた。
たぶん、私の顔は、真っ赤に染まっていたと思う。
「……ごめん……急に……。
けど……実はさぁ……ずっと、キスしたかったんだ……。」
彗君は、そう言って、照れ笑いした。
「えっ?
ずっと……っていつから?」
私が、そう言うと、彗君は、苦笑した。
「……やっぱり……覚えてないか……。」
覚えてない……って、私と彗君が会ったのは、今日が、初めてじゃない……ってこと?
私は、そう心の中で呟きながら、彗君を見つめ、首を傾げた。
「えっ?
あっ……あの……私達……今日、初めて会った……はずだよね?」
私が、そう聞くと、彗君は、ため息をついた。
「……やっぱり覚えてないか……。
じゃあ……これをかければ分かる?」
彗君は、そう言って、黒縁の瓶底眼鏡をかけた。
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