第8章

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組に戻ると組員さんが慌しく動いている。 「おかえりなせー」 私達を迎えてくれる。 大広間に布団が引かれ、そこにお母さんを寝かせてくれた。 組のお寺さんが枕木をあげて、棺おけに眠るお母さん。 私は放心状態で、ただただ座るだけ。 「龍、あやめを今のうちに寝かせろ」 「あぁ。あやめ、寝るぞ」 「ううん。いい」 「ダメよ。なずなちゃんの喪主はあやめちゃんだから、寝ておきなさい」 それでも動こうとしない私を抱き上げた。
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