豊臣の旗を上げる

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 安芸の福島正則の説得は加藤清正より簡単に事が進んだ。  真田昌幸の書状に加え、加藤清正からの書状もあったからだ。大恩ある豊臣家から必要とされていると分かり、喜色満面で豊臣家への帰参を約束する。 「すぐにでも大阪城へ出仕するぞ」  と息巻く正則を、「時が来るまでお待ちくだされ」と宥めねばならなかった。    首尾よく事が進み、苦笑いしながら福島正則の所を後にする。    佐助は見事に、加藤清正、福島正則が豊臣家に帰参する約定を取り付けたのであった。  この様な佐助達忍びが奔走して各地で豊臣方へ付く武将が増えた。  下地があったればこそ、伏見城を手にした秀頼である。
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