第12章

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お父さんは一瞬だったけど、目を閉じた。 「今から22年前、うちの組員だった須藤はなずなと小学校からの腐れ縁だった。 なずなは母親の虐待が原因で施設で育った。 小学校でもいじめを受けてるのを、同じクラスだったあいつが守ってきたんだ。 高校を出た時、あいつはうちの事務所に入ってきた。 俺は守りたい子がいるから強くなりたいと言ってな・・・。 そしてなずなは、あやめを妊娠した。すげー幸せそうだったんだ。 あいつを気にいってたホステスが、なずなが入院出産した日に、薬を飲ませて既成事実を作り、ずっと脅してらしい。 退院して1ヵ月後、あいつは主治医のところから大量の薬をもらい、心中した。
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