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スーっとふすまが開くと、留袖姿のお母さん。
「どう?ドレス、キツクない?」
「はい、大丈夫です」
専属の美容師さんも、『なずなさんにそっくりですよね。』と微笑む。
「綺麗よ・・・」
お母さんは『なずなちゃんに見せたかった』と呟いた。
「先代のご夫婦が生きてらしたら、喜んだでしょうね」
「そうね。自分が用意した衣装を着てくれての事だから」
「須藤さんが亡くなった時、あの子は馬鹿だからって何度も零されてました。
なずなさんが亡くなれたのもショックですが、娘さんの専属になれて、嬉しいです。
若と幸せになって欲しいですね」
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