第14章

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スーっとふすまが開くと、留袖姿のお母さん。 「どう?ドレス、キツクない?」 「はい、大丈夫です」 専属の美容師さんも、『なずなさんにそっくりですよね。』と微笑む。 「綺麗よ・・・」 お母さんは『なずなちゃんに見せたかった』と呟いた。 「先代のご夫婦が生きてらしたら、喜んだでしょうね」 「そうね。自分が用意した衣装を着てくれての事だから」 「須藤さんが亡くなった時、あの子は馬鹿だからって何度も零されてました。 なずなさんが亡くなれたのもショックですが、娘さんの専属になれて、嬉しいです。 若と幸せになって欲しいですね」
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