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途切れのない青空から容赦無く降り注ぐ日差し。木々は日差しを跳ね返し、自分の緑を強く主張している。
舗装の行き届いていない道路にポツンと建つ使い古されたバス停で、彼女はいつもの様に本を読みながら、待っていた。
「あら、恵ちゃん。今夏休みじゃないの。家でのんびりしてればいいのに学校に行くなんて、おばさん感心だわ」
「あ、こんにちは。健ちゃんおばさん。でも、家にいてもすることないし、学校で本読んだり、勉強してる方が楽しいんだ」
「まあ、偉いわ。家の健にも見習わせたいわ。健は学校には行くけど、部活馬鹿だからさ。恵ちゃんの爪の垢煎じて飲ませてやりたいくらいだわ」
「いえいえ。健ちゃん、部活頑張ってるんですよ。おばさんも健ちゃんの真剣な姿見たら見直しちゃいますよ」
途端、遠くから急いで自転車を漕ぐ音が聞こえてくる。その音がだんだん近づくに連れ、彼女は心躍り、恥ずかしさと笑みを隠せなくなっていた。
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