1 高田

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そこに、  ――カツン、カツン―― 足音を響かせ、ひとりの男が姿を現した。 さきほどの爆発など、まるで無かったかのように、粉塵を気にかける様子もなく歩いてくる。 金髪に近い茶色い髪、透けるような白い肌。 瞳も茶色い、男だ。 一見して、日本人ではないとわかる。 「……あ、あ、うぅ」 高田は救いを求めて、その男に向かって手を伸ばした。 男は高田の目の前に立った。 助けを求めて手を伸ばす高田の頭に、銃を突きつける。
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