待合室

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 閑散とした駅の待合室。  いつもは静かなそこに、今日は誰かの声が聞こえる。  読んでいた本からふと顔を上げると、泥だらけで小さく泣きじゃくる子供がいた。 A「迷子?」 B「ふ、ふぇぇぇんっ! マーマーっ!」  より一層泣き出したその子に、私はこちらへ来るよう促す。  小さく泣き声を上げながらも女の子は、素直に私の目の前へ来た。 A「ママとはぐれたの?」 B「ひっく、う、うん……ぐずっ」 A「そう……それじゃあ   いただきます」  閑散とした駅の待合室。  今は誰の声も聞こえない。
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