episode163 迷い猫の行方 ①

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面白いことになってきた。 内心ほくそ笑む僕を置いて。 「おーい!待って」 本当にスター気取りで女の子たちを押しのけ。 2人は平然とビルのフロントをくぐった。 はじめに容姿ありきの世界だものな。 受付嬢もにこやかに 「お約束ですか?」 と来たもんだ。 「お約束――まあそうだね」 器量よしの兄弟に見とれる受付嬢に 「さっき社長が日本人の男の子を連れて帰ったろ?」 鎌をかけるように僕は尋ねた。
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