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店長はお寺の次男で、親戚の大半が『見える人』なんだそうだ。中でも店長は、何かが取り憑いてる物品を見抜くことに長けていて、いわゆる『いわくつきの品』を集めるため、この店を開いたそうだ。
「そういう品って、理由はないけど何となく嫌っかで、持て余して売りたがる人が多いからね。人知れず買い集めて、後でまとめて供養してるんだよ」
供養は住職のお父さんと長男のお兄さんがしているらしい。ちなみにこの倉庫は、家族の中でもとびきりの霊感たが霊力高を持つ妹さんが結界を張っていて、荷物の引き取りもその人がわざわざ来てくれるとか何とか。
ちなみに、俺みたいなアルバイトにこの話をしてくれたのは。
「こういう理由で店やってると、持ち込まれる品がヤバいかどうか、見分けられる力ってのは重要だからね。君は素質がありそうだから雇ったんだけど、さっき話を聞いた限りじゃ、いわくつき品の見極めは百発百中。期待してるよ」
あの、店長。勝手に見込まれても困るんですけど。確かに俺、ぞうやらそういう品は判るみたいですけど、正直、怖いし寒気とかしまくりだし、ああいう不快感を覚える品、触るのも嫌なんですけど…って、全然聞いてもらえそうにない。
店長が、何なら今すぐにでも、バイトから正社員に…という話を振ってくる。それを俺は、びりびりと身体に響く程の悪寒の中で聞いていた。
リサイクルショップ…完
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