第九章 scar

28/30
前へ
/378ページ
次へ
「俺、過去を思い出しますよ…」  思い出したら、尚、キスはまずいだろう。 「だからな…」  やはり、はやくオウランドに帰った方が、 良さそうだった。 「思い出します!きっと、だから、 少し待っていてください。 兄さん」  今、最後に何を言ったのだろうか。 政宗が驚いていると、上原が笑顔になっていた。 「やはり、そうですか。 ならば、 この天然体は俺のものですね!」  どうして上原のものなのだろうか。 「え?」 「天然体は売買対象ですよ。 危険じゃないですか、 なら、俺の所有でいいでしょう」  どうしてそうなるのか、 理論が全く分からなかった。
/378ページ

最初のコメントを投稿しよう!

111人が本棚に入れています
本棚に追加