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ガトウスリの天然体の拉致で、
地球軍とガトウスリが一瞬触発状態となった。
軍部も、続々と集結し、
戦闘を回避するように両者に求めていた。
「虎森丸、出航する」
虎森丸の設備は、
砂漠で離発着が出来るようになっていたので、
空港でなくても飛び立てる。
「有機型の宇宙船は、初めてみましたよ」
ギジもコクピットに来ていた。
「それはそうでしょう。これが宇宙初ですから」
ミシミシと音がしていた。
どこかで、空気の漏れる音がする。
「…大丈夫ですか?」
「宇宙船が生きていますからね。
大丈夫でしょう」
宇宙船が死にたくないから、自己補修する。
そして、自らが生きるために、
操縦する人間を守るのだ。
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