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「分かり易いな…」
見張りを茶屋町が倒していた。
電子ロックは政宗が解除する。
部屋の中には、
座り込んでいる十人程度の人影が見えた。
「避難してください。戦闘が始まりそうです」
天然体は動こうとはしなかった。
「皆、眠らされている。
もしかしたら、毒なのかもしれない」
上原の声がした。
政宗が走り寄ろうとすると、後ろから地球軍の兵士が、
銃で殴りかかってきた。
政宗が銃を蹴り上げると、今度はナイフを取り出した。
「うわあああああ」
あの日と同じ光景であった。
上原の口から、悲鳴が聞こえていた。
弟を庇う兄の頭上から、ナイフが振り落とされた。
上原の手は、胸は、飛び散る血に染まった。
兄は、死んだのだ。
自分を庇って死んだのだ。
どこまでも、責める声が聞こえていた。
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