第十章 66.6

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「待て、政宗。 行ってもどうにもならないだろ」  それより、遠隔操作を行えと、 宝来は通信機器を貸してくれた。 茶屋町が、セキュリティを解除し、 政宗は地球軍のシステムへと侵入した。 「速度が、制御が間に合わない」  政宗は左目に指を入れると、 眼球を取り出し、コードを接続した。 床に目が転がり、コードに潰されていた。  政宗の左目から、血の涙が流れていた。 生体型だったので、 繋いでいたのは血液に似た成分であったのだ。 「間に合え!」  補助エンジンを稼働させ、機体の高度を保つ。 街中を避け、空港まで誘導してみる。
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