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……わかっちゃったぁ~……
そっかぁ、『教師』の線路を応援してくれる人が誰一人として居ないんだぁ……。
そりゃやる気も出ないよね……。
今まで出来てたのは反抗心やら反骨精神やらで無理矢理猛ってただけってことね……。
応援って骨組みが、線路を支えて電車を動かしてたんだね……。
僕の意志とは関係なく、さ。
公道を我が物顔で走ってる暴走族でさえ自分のやりたいように出来てるってのに。僕ときたら……。
いいよな暴走族は。仲間からの応援があってさ。
僕のやりたいことには応援はおろか、仲間すらも居ないや。
……むかついてきた。
なんて言うんだろ。奴らが無関心になったからこそ長年育まれてきた反抗心と反骨精神が『作家』の線路に重心を傾けているぞ。
きっとこれはダメなやつだ。将来をふいにする考えだ。
でも、いいかもな。すでに見放されてるんだ。
ここから巻き返したとき、どれだけ縋ってきても僕は目も合わせてやるもんか。
夢を引き継ぐわけじゃないさ。
これは父親の夢じゃない。僕自身の夢だ。
僕は小声で、なるべく誰にも聞こえないように、枕に向けて叫んだ。
「小説家として、皆を見返してやる!」
それから一年。
二年……。
数年…………。
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