夏の音

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先生「金属を燃やしたときに、その金属の種類によって決まった色を放出することを、炎色反応といいます」 化学の授業 敦子・佳祐・由紀はしっかりと先生の話を聞いてノートを取っており 優子はやや眠そうな表情をしており 純平・斗真・龍夜は……… 純平「…………」 斗真「…………んがっ」 龍夜「…………んんっ」 寝ている 敦子(もぅ~…… しっかり授業受けようよ) 敦子は隣で寝ている純平の寝顔を見ながら溜息をつく 先生「実はこの炎色反応は打ち上げ花火にも応用されていてーーーー」 敦子(花火………か) 敦子は大きく夜空に咲き誇る花火を思い浮かべて、もう一度純平を見た 敦子(花火は私の想いをうつしているみたいだなぁ…) あなたへの想い うつす恋花火 敦子(……あっ、今年は夏祭りがある年か 今年こそイベントの力もあるし、伝えよう) 敦子はある大切な想いを決意した 敦子(そうすれば… きっと今年の夏の終わりに 周りとは違う笑顔で 私に笑って いてくれるかな? いや いてくれますように) 敦子は純平の横顔にそうお願い事をしたのだった
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