第1章

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 俺の言葉に麻美と理人は動揺し、千は開き直った態度をしながら言う。 「あ、あの時は調子に乗っちゃって……。反省してるから~掘り起こさないでよ~」 「あの時は仕方がなかったんだ! 出来のいい薬が完成してテンションが上がって仕舞って……。人で試したくなるのが科学者の性だろう!!」 「聞き分けのない奴を呪って何が悪いのよ。私のかわいいコレクションの呪い人形達を黙ってお寺や神社に供養しただけでなく、もう集めるなって言われたら呪いたくもなるでしょ?」  麻美(まみ)は軽い口調ながらも反省しているからいいとして、そこのメガネと呪術馬鹿。少しは反省しろや。  理人、第一テメェは科学者じゃねえし、素人が得体の知れない薬を作るな、試すな。試すんならテメェで試せ。他人を巻き込むな。そして千、それは先生に同意だわ! それらを供養して貰ってむしろ感謝しかねえよ。お前の趣味は洒落になんねぇから、もう集めんな。マジで!!  まあ、こんなこと思っても治らないし、もう諦めた。ストレスで胃に穴が開くわ、吐血するわ、の大惨事に慣れてしまった俺が悲しい……。俺は深い溜息を吐きながら言った。 「はぁ……。これ以上問題を起こすなよ。お前らのお陰で胃薬が手放せなくなった俺の気にもなってくれ」 「キミ、そんな胃が弱かったっけ?」 「大丈夫~? ミイラの粉末あげるよ~」 「まったく、健康管理がなってないわよ」  自覚がないのかよ!? ストレスの元凶ども。  胃をキリキリさせながら俺は話題の修正に取り掛かった。 「で、お前らの持ってきた都市伝説とやらを話さないのか?」  三人ともハッとした表情になり、口々に俺に責任転嫁しやがった。 「おっと、そうだったな。春(しゅん)の所為で忘れてた!」 「そうね。御門くんの所為で本題を忘れるところだったわ」 「わたしも~、ハルくんのお陰ですっかり忘れてたよ~」 「なに、人の所為にしてんだ!! 問題児ども! まったく聞かされてなかった俺に非はねえ!」  いいからさっさと始めろや! 話しが全然進まねえだろ!  今にも血管が切れるんじゃないかと思いながら、都市伝説を三人に促した。
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