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カツカツカツカツ
見慣れた廊下を歩いている。
俺は何時ものようにあの教室に向かっていた。
「あいつ、まだいるかな…」
ドクドクっと脈打つ心臓にシャツの胸元を握った。
教室について、ウキウキ気分で戸を開ける。
ガラッ
ーーーーーピピピピピピピピピピピピピピピ
「…………」
また、夢だったのか。
なぜ、夢だと気づかないのだろうか。
俺が忘れているだけで、実際にあった事なのか?
でも、俺はあの校舎を知らない。
あの下駄箱も、あの廊下も見た事がない。
なのに、なぜ夢の中ではあんなに自然と教室に足が向くのだろう。
起きてそうそう頭を抱えた。
ここ最近はずっと同じ夢。
頭が可笑しくなりそうだ。
パッと壁掛けのカレンダーに目をやった。
あの夢を見るようになって、二月が過ぎているのに気がつく。
「……………あの丸って、なんだっけ」
「…ん?。ジロちゃん?どぉひたのぉ?」
ある日にちに丸がついたカレンダーを見て、何の日だったかと思い出そうとして隣の女に気づく。
「…別に?それより、もっかいシない?」
「えっ朝だよ?仕事行かないと…」
ベッドから出ようとする女を組み敷いてキスを落とす。
「ダメ?」
少し寂しそうな顔をすれば…。
「もぉ、仕方ないなぁ。…1回だけだよぉ?」
と、女からキスをされた。
ちょろい。
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