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どんなに腕のあるドライバーでも不可能なドライビングを奈々となら出来る。
一ミリだってズレてしまえばスピン、そんな不安定にも程がある合成獣を奈々は操る事が出来る。
「そしてあのエンジンだ。SR20に変わる新しい心臓部....L型6気筒『S50B32』エンジンを積んでいる。よくもまぁあんなエンジン積みたいなんて言い出したモンだ、それを乗っけた俺も俺だがなっ!」
BMWのE36・E3後期型に乗せられていたエンジンである『S50B32』とは、直列6気筒DOHC・3、2リッターNAエンジンである
馬力は321、トルクは35.7とパワフルだ。NAなのにここまでのパワーを出せるのは排気量と外車ならではの魅力だろう。
重量は重いがエンジン以外を軽量化し、マウントを可能な限り後方に下げたので重りの役割としてフロントのトラクションを増す手伝いをしてくれている。
リアが軽くなりすぎるが燃料タンク設置や、バーの落とし位置などで可能な限りバランスを調整。
それでも一歩間違えればスピンと、奈々以外には操作すら難しいのは変わらない。
不安定である
それも奈々以外には操作出来ないと言わしめる要素。全ては奈々専用に製作したのだから。
色々と手は加えているが馬力はそのままにトルクは多少落として敢えてデチューン、これで足回りがエンジンに負けない絶妙なパワーとなり前へ、前へと進んでくれている。
ホワイトをベースにブラックとグレーのラインが入ったヘッドカバーには『BMW-MPower』と、しっかり刻まれている。
もうSR-7ではない
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