第1章

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今日はとことんついてない。 だめだ。 涙が、止まらない。 「ふられた?」 ほとんど彼女と二人の電車内。 隣で本を読みながら見向きもせずに一刀両断。 「身生で言わないでよ。と言うか友達なら慰めてくれてもいいでしょ?」 「何言ってんの。友達なんて、バカ言わないで。私達、親友じゃなかったの?」 ・・・それなら・・・ 「尚更励ましてよ・・・」 「じゃあそんな親友から一言。励ますのは友達。親友は・・・その悲しみも苦しみも一緒に受け止める」 彼女は、泣いていた。 まるで自分のことのように。 「そんであんたが立ち止まってしまっても、引きずってでも前に連れてくから。今は、好きなだけ泣けばいい」 彼女の肩にもたれながら、子供みたいに泣いた帰り道。 不器用な手の温もりが、心地よくて眠ってしまった。
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