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「アンタが鼻につくだけよ」
「ふはっ」
ムスッとしてそう答えたら、思った以上に七瀬が吹き出して笑った
愉しそうに声をあげて、下がった目尻。
くしゃくしゃの、目元は人懐っこくて
「わ、そんな顔できたんだ」
「何がだよ、お前がおもしれーからだろ」
心に出来てた隙間が、すうっと馴染んで消えてくみたいに
七瀬が、浸透していく
「変なやつ」
「そっちだろ」
積み重ねていく時間
馴染んでく、肌
七瀬に合わせて、私の心も、身体も。
いつの間にか染まってく
そういう、二人だけの時間
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