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他愛ない、――そう
そんな普通のことも、全部回避してきた
「部屋はあんな散らかってるのに、お風呂は綺麗にしてるね」
「ほっとけ」
「ねー、七瀬」
七瀬が何を考えてるとか――そういうのから全部逃げて
「七瀬って、春馬って名前なんだ」
「いまさら?」
「昨日資料つくってて知った」
「――おせ」
「やだ、だってアンタ、七瀬って感じじゃん」
「なにがだよ」
やけに口が動くのは、さっきから七瀬の腕が私に絡まってるからで。
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