分岐点 #4

29/35

1691人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「――七瀬っ」 ぐわん、と身体を振って、おネムな大男を揺り起こす 「――ん、ここどこ」 「なに言ってんの、寝てる場合じゃないでしょ」 「……あれ」 そんなふざけた声がしたかと思った途端、七瀬が私の身体を後ろに引き上げた 「あ、茉麻?」 「――誰が他にいんのよ」 「ふはっ」 どこも笑う場所なんかないのに、七瀬はご機嫌に私を捕まえたまんま、床に寝転んだ うわっ、って声が出た時には 七瀬の胸のうえ 「もう、また寝ちゃうでしょ」 「大丈夫」
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1691人が本棚に入れています
本棚に追加