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「――七瀬っ」
ぐわん、と身体を振って、おネムな大男を揺り起こす
「――ん、ここどこ」
「なに言ってんの、寝てる場合じゃないでしょ」
「……あれ」
そんなふざけた声がしたかと思った途端、七瀬が私の身体を後ろに引き上げた
「あ、茉麻?」
「――誰が他にいんのよ」
「ふはっ」
どこも笑う場所なんかないのに、七瀬はご機嫌に私を捕まえたまんま、床に寝転んだ
うわっ、って声が出た時には
七瀬の胸のうえ
「もう、また寝ちゃうでしょ」
「大丈夫」
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