脱力 #3

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思ってもみない、破壊力。 追い出されんのかと思ってたから、弓槻のその一言がかなりヤバくって ――固まる。 五分もかからないうちに、カタンと音がしてテーブルに器が置かれた 「ありがと」 「いーえ、お粗末なものしかなくってすみません」 「別に」 家で自炊なんかしたことねーから、冷凍だろうがなんだろうが区分けがわからん。 パタンとノートパソコンを閉じて、一つしかない器を見て 「お前は?」 「――え?」 「食わないの?果物」 俺が買ってきたやつ、もしかして嫌いな食いもんだったのかな―― 「ああ、七瀬がソレ食べたら一緒に食べるわよ?七瀬も食べるんでしょ?」
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