脱力 #3

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ひとたび触れると、それはもう自制が効かなくて 無茶苦茶にしてしまいたくなる ふさぎきった弓槻の唇から、苦しそうな吐息と共に、何か言おうとする声にやっと我にかえって 一瞬、腕の力を弱めた 「早く言え」 唇を重ねたまま、そう声を出す 「い、言おうとし、――たのに。そっちが言えなくしてる、んでしょ」 「お前が悪い」 途切れ途切れに、息を乱しながら弓槻が言い返しても 唇は触れたままで 「だから」 「――」 離さない
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