泡沫 #6

12/35
前へ
/35ページ
次へ
「お前友達いねーの?」 カウンターに腰掛けて、俺が七瀬にそう訪ねる 「いない、ですね」 「育ち良さそうだもんな、お前」 カチン、と来たのか。七瀬は黙ったまんま視線は明後日方向 すかさず、タイミングを見計らったように佑が口を挟んできた 「茉麻は?」 「茉麻って呼ぶな。まーちゃんは自分のマンションに帰った」 「お、ついに破局?お前が気持ち悪くて?」 「ちげーわ。母親が来たんだと」 「なぁーんだ」 茉麻は頻繁にここ「ロータス」に通っているらしく、やけに佑になついてしまった
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

803人が本棚に入れています
本棚に追加