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「何が」
「髪、洗ってあげる」
手にしたシャンプーを指に馴染ませて俺の髪に触れる
俺は弓槻の言葉が引っ掛かって
「ねーの?」
「何がよ」
「……」
「だって、男と一緒になんてお風呂入んないでしょ、普通」
弓槻のその言葉に、――驚いた
「……お前の普通ってなんだよ」
俺が確かめようと――して
「ふはっ!確かに!」
弓槻が、笑う
「どこか痒いところはないですかー」
その弓槻の声は、とても楽しそうで――
「お前、色気ねーのかよ」
「お互い様」
俺の心を、かき乱す
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