抑制 #2

3/35
前へ
/35ページ
次へ
「何が」 「髪、洗ってあげる」 手にしたシャンプーを指に馴染ませて俺の髪に触れる 俺は弓槻の言葉が引っ掛かって 「ねーの?」 「何がよ」 「……」 「だって、男と一緒になんてお風呂入んないでしょ、普通」 弓槻のその言葉に、――驚いた 「……お前の普通ってなんだよ」 俺が確かめようと――して 「ふはっ!確かに!」 弓槻が、笑う 「どこか痒いところはないですかー」 その弓槻の声は、とても楽しそうで―― 「お前、色気ねーのかよ」 「お互い様」 俺の心を、かき乱す
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1603人が本棚に入れています
本棚に追加