抑制 #2

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――ーー 夢を見ることさえなく――その眠りの奥底にいたはずなのに 腕の中から弓槻が抜け出そうと目覚めた瞬間。 反射的に、ぎゅっ。と。 腕に力が入る 「……重い」 そう弓槻が呟いて、しまった。と思ってももう遅い ばつが悪いから返事をしないまま だまって引き寄せる 「――なんなの」 「うるさい」 ――あー、これは、もう 「ねぇ、帰りたい」 やっぱり。 コイツは起きたら毎回この台詞しか言わない もう少しくらい、割り切り気分を緩めたって構わないのに 「……送る」 「いらない」 仕方なく譲歩した意見すら――拒否される
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