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ああ言えば、こう言う
お仕置き足らなかったか、昨日。
「この辺り、タクシーなかなか捕まらねーんだよ」
ごそっ、と。
仕方なく諦めて、言い訳つけて起き上がる
「――そう」
興味の無さそうな、――俺なんかどうでもよさそうな弓槻の返事に、大人気なく、プツンと――切れてしまった
「無駄な金を使う必要もないだろ、毎回そんなことすんの?」
俺の言葉に、ピンとこないのか、弓槻が首を傾げる
「タクシー」
「……へ?」
「金、貰ってまで、やってたわけ?」
山崎さんとの逢瀬のあと――弓槻は決まってタクシーで出社
「山崎部長のこと?」
「他も、いるんだろ」
そうそう、忘れてた
コイツ、オトモダチは俺だけじゃないんでした
「――」
言葉に、つまる弓槻
反論、いや「そんなんじゃない」って弁解を少しでも求めてカマをかけた自分が情けない
「どうだっていいでしょ」
「まあな」
そんでまんまと、撃沈
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