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そんなわけ、ないのに
弓槻が俺を好きになることも
俺の大切な人が、消えてしまうなんて定義も。
そう、思った瞬間だった
俺の側面に、弓槻の身体がピタリと寄り添った
言葉は、ない
二人、静かに駐車場に向かう
痛い
全部、痛い
身体も、心も
矛盾だらけの感情が、混沌として頭の中で葛藤を繰り返す
松岡さん
――なんで。
なんで、居なくなったんだよ
本当のことを隠して
なんで、弓槻にちゃんと話さなかったんだ
そうしたら今、――きっと俺達は
こんな風に、なってない
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