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「酷いんじゃなかったの?」
「ナニが」
身に覚えのないことを弓槻が口走って、不機嫌そうに口を尖らせる
「香水、嫌い?」
「別に?」
「いいやもう」
「なにゴチャゴチャ言ってんの」
今日の弓槻はいつもと違って子供みたいに表情を変える
「もー!! 離してバカ」
「お前はヤってる時以外はなんでそんなカスみたいなんだよ」
「かっ……」
その姿がたまらなく可愛いもんだから、自制出来そうになくて
いつもにも増して、思ってもない言葉が次から次へと出てくる
これ以上、密着していたら――我慢出来るものも、……出来ない
いや、とっくにもう
欲しいん、だけど。
ふと、腕の力を弱めたら、弓槻がびっくりした顔のままよろけた
瞬時にあわてて腕を出した瞬間、リスみたいな顔で弓槻が踏ん張ったもんだから
「ぶはっ!!」
思わず吹き出した
どうしたって――何したって
弓槻は全部が、俺のツボにハマる
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