喪失 #3

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傷つくのが怖いくせに ――自分からそうしようとしてしまう それはなにも、松岡さんのことがあったせいじゃない 弓槻とのこの関係のせいでも、ない ――もっと もっと。俺の中にある、根本的なもののせいだ 「やっぱやめとけばよかった」 「――え?」 思わず口からこぼれた本音 揚げ物のせいみたいに言っておいて――それは弓槻とのことだったり……さっきまであった松岡さんへの裏切りの感情だったり。 色々なものを、含めた言葉。 「これ、なんか怖い」 「……ちょ、なにいっ――」 「ひっくり返せばいいの?これ。どーしたらいい?」 誤魔化して問題をすり替えて そうしてきた、今までも そして これからも――
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