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お互い、心ここにあらず
軽い会話を交わして、あらぬ方向にむいている気持ちが宙をまう
弓槻の指先からふと視線を顔に向けると、弓槻の瞳がゆらゆらと波打っていた
「茉麻?」
俺の声にハッとした弓槻が顔を上げた瞬間
「……せ」
「――なんで?」
「……え?」
「なんで、そんな泣きそうな顔してんの?」
今にも泣き出しそうな顔をした弓槻が、俺を見た
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